Qualcommの次世代フラグシップチップセット、スナップドラゴン8 Gen 4のリファレンスデザインのGeekbench 6ベンチマーク結果がリークされました。この結果は、これまでのリーク情報よりは低いスコアとなっていますが、それでもA17 Proなどの現行チップを上回る性能を示しています。
Snapdragon 8 Gen 4の構成
リークされた情報によると、Snapdragon 8 Gen 4は、2 + 6のクラスター構成を採用しています。この構成では、2つのパフォーマンスコアと6つのエフィシェントコア（Eコア）と、12GBのRAMを搭載したリファレンスデザインが使用されています。
Snapdragon 8 Gen 4がGeekbench 6で記録的なスコアを達成
Qualcommは、次世代SoCであるSnapdragon 8 Gen 4をさまざまなクロック速度でテストしていると以前から噂されていました。その結果、Geekbench 6でのスコアが10,000ポイントを超え、Snapdragon 8 Gen 3を驚異的な46％の差で上回るという情報が出てきました。今回新たにリークされたベンチマーク結果では、シングルコアとマルチコアの性能がより明確に示されています。
Snapdragon 8 Gen 4はGeekbench 6でシングルコアスコア2,884、マルチコアスコア8,840を記録しました。この結果は現在のトップチップセットであるA17 Proをマルチコア性能でわずかに上回り、シングルコア性能ではほぼ肩を並べる形となっています。
A17 ProとSnapdragon 8 Gen 4の比較
Appleは常にシングルコアベンチマークで他社をリードしてきましたが、今回の結果ではA17 ProがわずかにSnapdragon 8 Gen 4を上回る程度に留まっていることが示されています。しかし、マルチコアパフォーマンスではSnapdragon 8 Gen 4が新たな王者となりました。この優れたマルチコア性能は、より多くのアプリケーションでの総合的なパフォーマンス向上に寄与することでしょう。
発熱問題から当初の予想よりクロックダウンか
当初、Qualcommはスナップドラゴン8 Gen 4の性能コアを4.26GHzまで引き上げることで、他を圧倒するシングルコアおよびマルチコア性能の実現を目指していたとの噂がありました。しかし、制御不能な発熱問題からクロック周波数を下げざるを得なかったようです。それでも、今回のスコアは非常に優れた結果と言えるでしょう。
GPU効率が飛躍的に向上、競合の半分の電力消費で同等性能を実現
搭載されるAdreno 830 GPUの効率は驚異的で、競合のDimensity 9300のピーク性能を半分の電力消費で達成できるとの情報も出ています。これが事実であれば、2025年のAndroidフラッグシップスマートフォンのバッテリー持続時間が大幅に向上する可能性があります。
まとめ
Snapdragon 8 Gen 4のリファレンスデザインのベンチマーク結果がリークされ、A17 Proを上回る性能を示しました。当初の予想よりはクロック周波数を下げざるを得なかったようですが、それでも現行チップを上回る十分に高い性能を発揮しています。また、Adreno 830 GPUの効率も非常に高く、Dimensity 9300の最大性能を半分の消費電力で実現できるとの情報もあります。高性能と優れたを電力効率を両立したこのSoCは、次世代のスマートフォンにとって重要な選択肢となることは間違いありません。正式リリースまでにさらなる情報が出てくることを期待しつつ、引き続き注目していきましょう。