ソニーは、PlayStation 5(PS5)のミッドジェネレーションリフレッシュモデルとなる「PlayStation 5 Pro」(PS5 Pro)を正式発表しました。リードシステムアーキテクトのマーク・サーニー氏による技術プレゼンテーションが行われ、本機のスペックや特徴が明らかになりました。
パフォーマンスモードの画質をフィデリティモードレベルに引き上げ
PS5 Proは、ベースモデルと比較して3つの重要な改善点があります。
- 大型GPU:コンピュートユニットが67%増加し、28%高速なメモリを搭載。これにより、ベースモデルと比較して45%高速なレンダリングが可能になります。
- 高度なレイトレーシング:ベースモデルの2倍から3倍のレイトレーシング性能を実現します。
- AI駆動の超解像技術:PlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)と呼ばれるAI upscalerを採用。ピクセルごとに画像を分析し、詳細を向上させながらスムーズなフレームレートを提供します。
これらの改善により、従来のパフォーマンスモードの画質が、フィデリティモードやクオリティモードレベルまで引き上げられます。
『The Last of Us Part II リマスター』など人気タイトルのPS5 Pro対応も
プレゼンテーションでは、『The Last of Us Part II リマスター』、『Marvel’s Spider-Man 2』、『ラチェット&クランク:リフト・アパート』、『グランツーリスモ7』、『ホグワーツ・レガシー』など、複数のPS5 Proタイトルが披露されました。これらのゲームは、パフォーマンスモードでもより高解像度で鮮明な画像、改善されたレイトレーシングを実現しています。
PS5 Pro Game Boostモードで解像度やパフォーマンス向上
PS5 Pro Game Boostモードにより、PS4ゲームの解像度向上や安定したパフォーマンスが期待できます。多くのゲームが無料アップデートでPS5 Proの機能を活用できるようになり、これらは「PS5 Pro Enhanced」ラベルで識別されます。
対応タイトルには、「Alan Wake 2」「Assassin’s Creed: Shadows」「Demon’s Souls」「Dragon’s Dogma 2」「Final Fantasy 7 Rebirth」などが含まれています。
最新のワイヤレス技術のWi-Fi 7に対応
PS5 Proは最新のワイヤレス技術であるWi-Fi 7に対応し、VRRや8Kゲーミングもサポートします。
PlayStation 5 Proは119,980円で11月7日発売
ただし、これらの高性能は高価格につながります。プレゼンテーションの最後に、PlayStation 5 Proは2024年11月7日に世界同時発売され、119,980円になることが明らかになりました。本体には2TB SSDが搭載され、DualSenseコントローラーと「Astro’s Playroom」のコピーが同梱されます。
予約開始は2024年9月26日からとなっており、多くのゲーマーが心待ちにしていることでしょう。
ただし、明らかな優位性はあるものの、高価格になったため多くの地域ではPS5 Proを販売するのは難しいかもしれません。
まとめ
PS5 Proは、ソニーが誇る最も強力なゲーム機として登場します。67%増加したコンピュートユニット、28%高速化されたメモリ、AIを活用した超解像技術など、革新的な機能を搭載しています。
しかし、その高性能には高価格が伴います。発表された高価格設定は、多くの地域で購入を躊躇させる要因になるかもしれません。
とはいえ、ゲーム体験の質を大幅に向上させる可能性を秘めたPS5 Proは、ハードコアゲーマーやグラフィックにこだわるユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。11月7日の発売に向けて、さらなる情報の公開が期待されます。