AMDの次世代グラフィックスカード「Radeon RX 9070 XT」に関する新たな情報が、中国の技術フォーラムChiphellのシニアメンバーによってリークされました。この情報によると、AMDは次世代GPUシリーズで大幅なブランド戦略の変更を行うことが明らかになっています。
新しいネーミング戦略の詳細
従来のAMD Radeonシリーズでは、「RX 7800 XT」のように「XX00」という命名規則が使用されてきました。しかし、RDNA 4世代では「X0X0」という新しい形式が採用され、最上位モデルは「RX 9070 XT」となることが報告されています。
この変更により、AMDのネーミングはライバルNVIDIAのGeForceシリーズ(RTX 4070、RTX 5070など)により近い形となります。これは市場での製品認知度向上を狙った戦略的な判断と見られています。
技術仕様と性能予測
RDNA 4アーキテクチャを採用する「Navi 48」GPUを搭載する次期モデルについて、以下の性能が予測されています:
- レイトレーシング性能:現行の7900 XTXと比較して45%向上
- 従来のレンダリング性能:GeForce RTX 4080と同等
- 消費電力:従来モデルより効率化
価格設定と市場ポジショニング
価格帯は500ドル(約75,000円)前後と予想されており、NVIDIAのRTX 5070と直接競合することになります。これはミドルレンジ~ハイエンド市場を狙った戦略的な価格設定といえます。
発売時期と今後の展開
- CES 2025での正式発表を予定
- 2025年第1四半期に一般販売開始
- RDNA 3.5世代のRadeon 8000シリーズと並行展開
市場への影響と展望
AMDの新しいブランド戦略は、グラフィックスカード市場に大きな影響を与える可能性があります。特に、従来のハイエンド帯性能をミドルレンジ価格で提供する方針は、市場競争を活性化させる要因となるでしょう。
技術的な背景
RDNA 4アーキテクチャは、AMDの次世代GPU技術の集大成となります。新しい製造プロセスの採用により、性能向上と電力効率の改善を同時に実現することが期待されています。
まとめ
AMDの次世代GPU戦略は、命名規則の変更という形で大きな転換点を迎えようとしています。性能面での向上に加え、価格競争力の維持により、グラフィックスカード市場により一層の活気をもたらすことが期待されます。
今後のCES 2025での正式発表に向けて、さらなる詳細情報の公開が待たれる状況です。引き続き、AMDの動向に注目していく必要があるでしょう。
AMD GPU アーキテクチャ一覧表
シリーズ名 | AMD Radeon RX 9000シリーズ(予想) | AMD Radeon RX 7000シリーズ | AMD Radeon RX 6000シリーズ | AMD Radeon RX Vegaシリーズ | AMD Radeon RX 5000シリーズ | AMD Radeon RX 500シリーズ | AMD Radeon RX 400シリーズ |
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アーキテクチャ | RDNA 4 | RDNA 3 | RDNA 2 | RDNA 1 | Navi | Polaris | Polaris |
プロセスノード | 未発表 | 5nm/6nm | 7nm | Global Foundries 14nm / TSMC 7nm | TSMC 7nm | Global Foundries 14nm | Global Foundries 14nm |
メモリ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | HBM2 | GDDR6 | GDDR5 | GDDR5 |
年 | 2024 | 2022 | 2020 | 2017-2019 | 2019 | 2017-2018 | 2016-2017 |
トップGPU | RX 9070 XT? | RX 7900 XT | RX 6950 XT | RX Vega VII | RX 5700 XT | RX 590 | RX 480 |