AMD(チームレッド)が投入した新世代のミッドレンジGPU、Radeon RX 9070が、予想を超える性能を見せています。特筆すべきは、電力消費を抑えた状態でも、より高価なNVIDIA製品と互角以上の性能を発揮できることが明らかになった点です。
アンダーボルトテストで判明した実力
著名なオーバークロッカーであるDer8auerとAlva Jonathanによる最新のテストで、ASRock Radeon RX 9070 Steel Legendの真価が明らかになりました。AMDのAdrenalينソフトウェアを使用して-100mVのアンダーボルト設定と30%の電力削減を行った結果、性能低下を最小限に抑えつつ、消費電力を大幅に削減できることが判明しています。
具体的な性能データとして、Cyberpunk 2077でのベンチマークでは以下の結果が得られました:
- 標準設定:54 FPS
- アンダーボルト設定:50 FPS
- クロック速度:2.4GHz以上を維持
オーバークロック時の性能
さらに興味深いのは、RX 9070を3GHzにオーバークロックした際の性能です。この設定では、RTX 5070 Tiの標準設定を約2FPS上回る結果を記録。また、10%の追加電力と-100mVのアンダーボルトを組み合わせた設定では、Cyberpunk 2077で60FPSを達成し、標準設定から約11%の性能向上を実現しています。
価格性能比での圧倒的優位性
現在の市場価格を比較すると:
- RX 9070(ASRock Steel Legend):$640(約96,000円)
- RTX 4070 Ti Super:$1,000以上(約150,000円以上)
- RTX 5070 Ti:$750(約112,500円)実際の販売価格は$1,200以上
まとめ
Radeon RX 9070は、標準設定でも十分な性能を発揮しながら、アンダーボルト設定時でも性能をほぼ維持できる柔軟性を示しました。特に価格性能比の観点からは、競合製品を大きく上回る価値を提供していると言えます。消費電力を抑えながら高性能を維持できる点は、環境配慮やコスト意識の高いユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。

ガジェットX編集者、相田龍一、静岡県出身、ベテランITエンジニア、パソコン・スマートフォン・WEB制作などIT全般に関わる仕事をしています。