NVIDIAは、待望の次世代フラッグシップGPU「GeForce RTX 5090 Founders Edition」の設計詳細を公開しました。最も注目すべき点は、前世代と比較して40%もの大幅なサイズダウンを実現したことです。価格は1,999ドル(約30万円)で、20,000コア以上を搭載し、RTX 4090の2倍の性能を謳っています。
画期的な「マルチレイヤーPCB」採用
NVIDIAのエンジニアチームは、当初「不可能」と考えられていた小型化を、革新的な「マルチレイヤーPCB」設計により実現しました。
PCBを以下の複数のパーツに分割することで、大幅な小型化に成功しています:
- メインボード
- PCIeドーターボード
- I/Oドーターボード
- フレキシブルPCB(各レイヤーを接続)
革新的な冷却システム
RTX 5090 FEの心臓部とも言える新開発の3D蒸気室(Vapor Chamber)は、小型化を可能にした重要な要素です。
主な特徴は:
- 銅製ヒートパイプによる効率的な熱伝導
- 高密度液体金属の採用
- 3Dフィンスタック設計による最適な空気流量
細部にまでこだわった設計
NVIDIAは、ユーザビリティを考慮した様々な改良も施しています:
- 角度付き電源コネクタ
- 回転式DisplayPortとHDMIインターフェース
- 指紋が付きにくいI/Oシールド
新たな冷却設計の進化
当初検討されていた4スロット占有の3ファンモデルは、設計の複雑さから採用が見送られました。代わりに「Two-Thirds」構成を採用し、PCBサイズを前世代の3分の2に縮小することに成功しています。
さらに、GPUダイ周辺には気密性の高いシールを施し、最新の液体金属インターフェースによる効率的な熱伝導を実現しています。
まとめ
RTX 5090 Founders Editionは、NVIDIAの技術力を如実に示す製品となりました。40%のサイズダウンという、かつては「不可能」とされた課題を、革新的な設計と冷却技術で克服しています。
本製品は、高性能グラフィックスカードの新たな基準を示すと同時に、技術革新の可能性を広げる画期的な一歩となりそうです。実際の性能評価は発売後を待つ必要がありますが、すでに多くのユーザーから熱い期待が寄せられています。