2024年9月OPPO Reno11 Aを今すぐ手に入れる!各社の特典を徹底比較
2024年9月19日

Radeon 8060Sを見るとき、もうゲーム性能だけを比べる段階ではありません。
RTX 4070 Laptop級の描画性能を狙えるiGPU、という見方は今でも重要です。ただ、2026年5月時点で本当に気になるのは、Ryzen AI Maxの大容量ユニファイドメモリをローカルAIに使えることです。8GB VRAMのノート向けdGPUとは、評価軸が少し違います。
まず大枠を整理します。
| 比較軸 | Radeon 8060S / Ryzen AI Max | RTX 4070 Laptop GPU |
|---|---|---|
| GPU種別 | CPU内蔵の高性能iGPU | ノート向けdGPU |
| アーキテクチャ | RDNA 3.5 | Ada Lovelace |
| GPU規模 | 最大40 CU | CUDAコア 4608基クラス |
| メモリ | LPDDR5Xのユニファイドメモリ | GDDR6 8GB |
| AI向けの強み | 大きな共有メモリ、ROCm、NPU | CUDA、Tensor Core、対応ソフトの多さ |
| ゲーム向けの強み | 省電力、薄型機との相性 | DLSS、対応タイトル、製品数 |
| 弱点 | 搭載機が高価、選択肢が少ない | VRAM 8GBがローカルAIで狭い |
Radeon 8060Sは、Ryzen AI Max+ 395などに入る統合GPUです。AMD公式のRyzen AI Max資料では、Zen 5 CPU、RDNA 3.5世代の最大40 CU、XDNA 2 NPU、最大128GBユニファイドメモリが大きな特徴として示されています。
ここで重要なのは、メモリの扱いです。一般的なRTX 4070 Laptop GPUは8GBの専用VRAMを持ちます。ゲームでは十分な場面が多い一方、ローカルLLMや画像生成、巨大なAIモデルを扱う場合は、8GBという容量が先に壁になります。
Ryzen AI Max系は、CPU、GPU、NPUが同じメモリプールを共有します。AMDは現行Ryzen AI Max / Max PRO世代で最大128GBのユニファイドメモリ、うち最大96GBをグラフィックス処理に割り当てられると説明しています。これは、8GB〜16GB級のノート向けdGPUとはまったく違う土俵です。
ゲーム性能だけを見ると、Radeon 8060Sは「強いiGPU」です。従来のRadeon 780Mや890Mとは別クラスで、薄型2-in-1や小型ワークステーションに入るGPUとしてはかなり高い性能を狙えます。
ただし、RTX 4070 Laptopとの比較は単純ではありません。RTX 4070 Laptop GPUはTGP設定で性能が大きく変わります。低TGPの薄型機と比べれば8060Sがかなり迫る、または上回る場面があります。一方、高TGPで冷却に余裕のあるゲーミングノートでは、RTX 4070 Laptop側が安定して強い場面もあります。
ゲーム用途で見た判断はこうです。
| 用途 | 向いている選択 |
|---|---|
| 1080p〜WQXGAで軽めから中量級ゲーム | Radeon 8060Sでも現実的 |
| レイトレーシングやDLSS対応ゲーム | RTX 4070 Laptopが有利 |
| 薄型・静音・バッテリーも重視 | Radeon 8060S搭載機が有利 |
| 価格と選択肢の多さ | RTX 4070 Laptop搭載機が有利 |
つまり、8060Sは「RTX 4070 Laptopを完全に置き換えるGPU」ではありません。ゲームだけを最優先するなら、RTX搭載ゲーミングノートのほうが選びやすいです。
でも、それだけで終わらせると8060Sの本質を見落とします。
Radeon 8060S搭載機の価値は、ローカルAIで見えやすくなります。
ローカルLLMでは、GPUの演算性能だけでなく、モデルを載せるメモリ容量が重要です。RTX 4070 Laptopの8GB VRAMでは、軽量モデルや量子化モデルを動かす用途なら十分でも、大きなモデルを余裕を持って扱うには制約が出ます。
Ryzen AI Max+ 395を使うAMD Ryzen AI Halo Developer Platformは、128GBユニファイドメモリ、Radeon 8060S、50 TOPS級NPU、WindowsとLinux、ROCm対応を打ち出しています。AMDはローカルで最大200Bパラメータ級モデルを扱える開発プラットフォームとして位置づけています。
この方向性は、ゲーミングノートよりも「机上の小型AIワークステーション」に近いです。
| AI用途 | Radeon 8060S / Ryzen AI Max | RTX 4070 Laptop |
|---|---|---|
| 小型LLMの推論 | どちらも現実的 | どちらも現実的 |
| 大きめの量子化LLM | 共有メモリの余裕が効く | 8GB VRAMが制約になりやすい |
| 画像生成 | ROCm/対応環境次第で有力 | CUDA対応ソフトが多く扱いやすい |
| 開発・検証環境 | Windows/Linux両対応のHaloが強い | CUDA資産が強い |
| 導入のしやすさ | 製品数が少なく高価 | 選択肢が多い |
CUDA前提のAIソフトを重視するなら、NVIDIA環境はまだ強いです。ここは無視できません。
一方で、「VRAM 8GBでは載らないモデルをローカルで触りたい」「クラウド費用を抑えて検証したい」「小型PCや薄型ノートでAI作業を完結させたい」という用途では、Ryzen AI Max系の共有メモリはかなり魅力があります。
2026年5月にAMDは、Ryzen AI Halo Developer PlatformとRyzen AI Max PRO 400 Seriesを発表しました。ここで新しく出てきたのが、Radeon 8065Sを搭載するRyzen AI Max+ PRO 495です。
AMDの発表では、Ryzen AI Max+ PRO 495は16コア32スレッド、Radeon 8065S、40 Graphics CUs、最大192GBユニファイドメモリ、最大160GB VRAM、最大55 TOPS NPUという構成です。2026年第3四半期には、この新しいRyzen AI Max PRO 400系を使う次世代Ryzen AI Haloも予定されています。
8060Sと8065Sの違いは、単なるGPU名の差だけではありません。より大きいのは、プラットフォーム全体のメモリ上限です。
| 項目 | Radeon 8060S世代 | Radeon 8065S世代 |
|---|---|---|
| 主な搭載CPU | Ryzen AI Max+ 395 | Ryzen AI Max+ PRO 495 |
| GPU | Radeon 8060S | Radeon 8065S |
| Graphics CUs | 40 CU | 40 CU |
| ユニファイドメモリ | 最大128GB | 最大192GB |
| GPU向けメモリ | 最大96GB級 | 最大160GB級 |
| NPU | 最大50 TOPS級 | 最大55 TOPS級 |
| 位置づけ | 現行の高性能iGPU/AI PC | 次世代のAIワークステーション寄り |
では、8060Sはもう古いのか。答えは「ローカルAIの本気度次第」です。
128GB構成の8060S機でも、一般的なノートPCや8GB VRAMのRTX 4070 Laptopでは難しい領域に踏み込めます。ローカルLLM、画像生成、開発検証、動画・3D制作を1台でまとめたいなら、今でも十分に強い選択肢です。
ただ、最大192GB/160GB VRAM級の8065S世代を待てる人は、待つ理由があります。特に大規模モデルや複数AIエージェントをローカルで動かしたい人にとって、メモリ上限の差は性能差以上に効きます。
日本市場で分かりやすい8060S搭載機は、ASUS ROG Flow Z13-KJP GZ302EACです。ASUS公式ストアでは、Ryzen AI Max+ 395、128GB LPDDR5X-8000、1TB SSD、13.4型 2,560×1,600/180Hzディスプレイという構成が掲載されています。
価格は確認時点で73万9,800円。これは、RTX 4070 Laptop搭載ゲーミングノートと同列に比べる価格ではありません。
だから買い方ははっきり分かれます。
8060S搭載機は「高いゲーミングノート」ではなく、「薄型のローカルAIワークステーション」として見るほうが正確です。
選び方はシンプルです。
| 目的 | 選ぶべき候補 |
|---|---|
| ゲーム中心で価格を抑えたい | RTX 4070 Laptop |
| DLSSやCUDA対応ソフトを重視 | RTX 4070 Laptop |
| 大容量メモリでローカルLLMを動かしたい | Radeon 8060S |
| クラウドAI費用を抑えて手元で検証したい | Radeon 8060S |
| 薄型・省スペースでAIと制作をまとめたい | Radeon 8060S |
| できるだけ長くAI用途で使いたい | 8065S世代も比較 |
RTX 4070 Laptopは、ゲームとCUDA資産の強さがあります。価格もこなれていて、製品数も多い。多くの人にはこちらのほうが買いやすいです。
Radeon 8060Sは、スペック表だけでは誤解されやすいGPUです。ゲーム性能だけなら「高価なiGPU」に見えます。でも、最大128GBユニファイドメモリ、ROCm、NPU、薄型筐体をまとめて見ると、ローカルAI時代のPCとして急に意味が出てきます。
Radeon 8060Sは、RTX 4070 Laptopと同じ物差しだけで比べると判断を間違えます。
ゲームならRTX 4070 Laptopが分かりやすいです。価格、製品数、DLSS、CUDA対応の厚さがあります。
一方で、ローカルAIや大容量メモリを使う作業では、8060S搭載Ryzen AI Max機の価値が出ます。8GB VRAMでは苦しいモデルを、最大128GBユニファイドメモリのPCで扱える。この差は、今後のAI PC選びでかなり重要になります。
8065S / Ryzen AI Max PRO 400の登場で、8060Sは最新世代ではなくなりつつあります。ただし、現行8060S機が急に弱くなるわけではありません。買う理由が「ゲーム」ならRTX、「ローカルAIと大容量メモリ」なら8060S、待てるなら8065S。この切り分けが、2026年時点でいちばん現実的です。
関連記事: AMD新型iGPU Radeon 8060S/8050Sの性能まとめ
関連記事: Intel Arc 140T vs AMD Radeon 890M:内蔵GPUベンチマーク比較
関連記事: Radeon 890M vs GTX 1650 Ti 2026年版比較