AMD Radeon RX 9070 XT

AMD、GPU価格を最低10%値上げへ – メモリ不足がゲーマーを直撃

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AMDは主要パートナーに対し、メモリ価格高騰を理由としたGPU全製品ラインの価格改定を通知しました。今回の値上げは最低でも10%に達する見込みで、ようやく希望小売価格まで下がったばかりのRadeon RX 9070シリーズにも影響が及びます。

値上げの要点:何が起きているのか

台湾メディアUDNによると、AMDは既にASUS、Gigabyte、PowerColorなどの主要パートナーに価格改定を通知しており、今回の値上げ幅は最低10%と推定されています。

影響を受ける製品

AMD Radeon 9000 Series
  • Radeon RX 9000シリーズ(RDNA 4世代)全モデル
  • Radeon RX 7000シリーズ(RDNA 3世代)全モデル

AMDの価格改定は全製品ラインに適用される見通しです。

日本価格への影響:10万円切りも束の間

現在の市場価格(2025年11月24日時点)

Radeon RX 9070 XTは日本国内で最安94,800円まで値下がりしており、初めて10万円を切る水準に到達していました。AMDの希望小売価格(MSRP)は税込112,980円ですが、市場競争により大幅に下回る価格で販売されていた状況です。

主要モデルの現在価格

しかし、10%の値上げが実施されれば、これらの価格は数週間以内に10万4,000円〜12万5,000円程度に上昇する可能性があります。

購入タイミングの重要性

Radeon RX 9070とRX 9070 XTは3月6日に発売されましたが、カスタムモデルのみの展開となり、長期間にわたって定価を大幅に上回る価格で販売されていました。ようやくMSRP付近まで下落したタイミングでの値上げ通知となり、購入を検討していたユーザーには厳しい状況です。

値上げの真犯人:DRAM価格の異常事態

Kingston Fury Beast RGB DDR5 memoria-RAM

メモリ市場で何が起きているのか

グラフィックスカードの価格上昇の根本原因は、DRAM(メモリチップ)の供給不足にあります。

価格上昇の実態

  • DRAM契約価格は2025年第3四半期時点で前年同期比171.8%上昇
  • GDDR6メモリのスポット価格は2.50ドル/GBから3.30ドル/GBへ上昇(30%増)
  • Corsair製DDR5メモリキットは7月の91ドルから183ドルへ倍増

この上昇率は金価格の上昇率すら上回る異常な水準です。

AI需要がメモリ市場を圧迫

メモリ価格高騰の背景には、データセンター向けAI需要の爆発的増加があります。

OpenAIのStargateプロジェクトなどの大規模AI開発により、Samsung・SK Hynixとの大型供給契約が締結され、目標として「月間90万枚のDRAMウェハー生産能力の加速的な拡大」が掲げられました。

メモリメーカーの対応

  1. HBM(高帯域幅メモリ)などAI向け高利益製品への生産シフト
  2. 一般消費者向けDDR5・GDDR6の生産削減
  3. 残存する製品への大幅な値上げによる利益確保

結果として、ゲーミングGPUに使用されるGDDR6メモリの供給が逼迫し、価格転嫁が避けられない状況となりました。

NVIDIA製品も2026年初頭に値上げか

AMD単独の動きではなく、業界全体の問題として認識すべき状況です。

NVIDIAとAMDは既にパートナーに対し、GDDRメモリの調達コストが上昇することを確認しており、2026年第1四半期、場合によっては12月にも価格改定が実施される可能性があります

PowerColorの担当者はReddit上で、「年末の最終週より前に購入することを推奨する」と警告を発しています。

予測される業界への影響(DRAM価格がこのまま推移すれば)

短期的影響(2025年末〜2026年Q1)

  • エントリーレベルGPUの生産縮小または中止(利益率の低下により)
  • ミッドレンジ〜ハイエンド製品の一律値上げ
  • GeForce RTX 50 SUPERシリーズの延期の可能性(VRAM供給の制約による)

長期的見通し(2026年以降)

  • メモリ価格は2025年第4四半期に30%、2026年初頭にさらに20%上昇する見込み
  • 一部企業はSamsung・SK Hynixと4年間のDRAM供給契約を締結しており、この価格トレンドは少なくとも4年間継続する可能性

ただし、これらは現在の市場動向が継続した場合の予測であり、メーカーの生産体制変更や新規参入により状況が変化する可能性もあります。

購入を検討中のゲーマーへの提言

今が購入の最後のチャンス

パートナー各社は古い価格契約で製造された在庫を保有しているため、小売価格への反映には数週間から数ヶ月かかる可能性があります。しかし、その在庫が尽きれば、新たな高価格での販売が始まります。

推奨される対応

  1. 年末商戦の活用: 現在、多くのGPUがMSRPまたはそれ以下で販売されています
  2. 年内の購入検討: 2026年まで待つと、さらに高額になる可能性が高い
  3. 必要なVRAM容量の見極め: 将来的にVRAM容量増加モデルはさらに高額になる見通し

参考:購入判断のためのチェックリスト

✓ 現在のGPUで快適にゲームができているか?
✓ 来年前半に必ずGPUが必要になるか?
✓ 予算に10〜20%の上昇余地があるか?

YESが2つ以上なら年内購入を推奨。1つ以下なら様子見も選択肢。

まとめ:避けられない値上げの波

AMDのGPU価格改定は、単独の企業判断ではなく、グローバルなメモリ市場の構造的問題に起因しています。AMD・NVIDIAのいずれも責任はなく、AI需要に対して生産能力を迅速に増強しなかったDRAMセクターが根本原因とされています。

ゲーマーにとっては厳しい状況ですが、現在の価格水準は間もなく過去のものとなる可能性が高いでしょう。GPU購入を検討している方は、年内の決断が賢明と言えます。

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