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2024年9月10日

Intel Core Ultra 200K Plus(Arrow Lake Refresh)は2026年3月26日に海外展開が始まり、日本でも4月3日に単品販売がスタートしました。 Core Ultra 7 270K Plusの税込59,800円という価格は、海外定価$299(約60,000円)と真っ当な設定で正直驚きました。 ゲーミング性能単体ではRyzen 7 9800X3Dに約20%差をつけられますが、マルチスレッドでは逆に80%近く上回ります。 どちらが「買い」かは、自分が何に使うかで明確に分かれます。
Intel公式から確認できたラインアップは以下の3モデルです。 なお、当初噂されていたCore Ultra 9 290K PlusはIntelが正式にキャンセルを発表しており、発売されていません。
| モデル | コア構成 | 最大ブースト | TDP(PBP/MTP) | MSRP |
|---|---|---|---|---|
| Core Ultra 7 270K Plus | 8P + 16E(24コア) | 5.5 GHz | 125W / 250W | $299(約59,800円) |
| Core Ultra 5 250K Plus | 6P + 12E(18コア) | 5.3 GHz | 125W / 250W | $199(約40,000円) |
| Core Ultra 5 250KF Plus | 6P + 12E(18コア) | 5.2 GHz | 125W / 250W | $184(約37,000円) |
270K PlusはP-コア8基、E-コア16基の合計24コア・24スレッド構成です。 P-コアのオール・コアブーストは5.4 GHz、E-コアは最大4.7 GHzで動作します。
旧世代のCore Ultra 7 265Kと比較したとき、変化のポイントは大きく3点あります。
E-コアを4基増量 265KがP8+E12の20コア構成だったのに対し、270K PlusはP8+E16の24コアへと拡張されました。 E-コアは補助的な処理担当コアで、マルチスレッド性能の底上げに直結します。
ダイ間インターコネクト(D2D)クロックを最大900 MHz向上 チップレット間の通信帯域が改善され、キャッシュレイテンシが下がりました。 Intelのチップレット設計で弱点とされていた部分への直接的なテコ入れです。
DDR5-7200 CUDIMMを公式サポート 後述しますが、これが地味に大きなアップグレードです。
公式発表では前世代比で平均15%のゲーミング性能向上をうたっています。 実際のレビュー計測では265K比で10〜15%前後のゲーミング向上が確認されており、公称値とほぼ一致します。
ゲームにおいてRyzen 7 9800X3Dの優位は依然として揺るぎありません。 9800X3DはAMDの3D V-Cache技術を搭載し、大容量のL3キャッシュをCPUダイに縦積みする独自アーキテクチャです。
| テスト | Core Ultra 7 270K Plus | Ryzen 7 9800X3D |
|---|---|---|
| 1080p ゲーミング(17タイトル平均) | 基準(100) | 約120(+20%) |
| 1080p ゲーミング(平均fps:1例) | 206 fps | 約250 fps |
| 消費電力(ゲーム時システム全体) | 約362W | 約262W |
1080p中〜高設定では9800X3Dに対して20%前後のフレームレート差が出ます。 1440p・4Kになると差は縮まりますが、CPU律速なゲームでは依然として差が残ります。 消費電力もシステム全体で100W近く差があり、冷却コストも270K Plusのほうが高いです。
ここは逆転します。 マルチコアレンダリングでは270K Plusが9800X3D比で約80%高いスコアを出します。 動画エンコード・3DCG・コンパイルといった処理では、9800X3Dとは文字通りカテゴリーが違います。
Ryzen 9 9950X3Dとの比較でも、9950X3Dは高価格帯($699以上)に位置するため、コスト対マルチスレッド性能という軸では270K Plusのほうがバリューが高い場面が多いです。
CUDIMMとは「Clocked Unbuffered DIMM」の略称で、メモリモジュール内部にクロックバッファを内蔵し、高周波数動作時の信号安定性を高める規格です。
Core Ultra 200K Plusシリーズは以下を公式サポートします。
実際に組んでみると、対応マザー(Z890チップセット搭載)とDDR5-7200 CUDIMMキットの組み合わせでの起動はすんなりいきました。 旧Arrow LakeではDDR5-6400超えに癖がありましたが、Plusシリーズではその辺のストレスが明らかに減っています。
2026年4月3日に国内単品販売が開始されました。
| モデル | 国内税込価格(4月時点) |
|---|---|
| Core Ultra 7 270K Plus | 59,800円 |
| Core Ultra 5 250K Plus | 未発売/近日入荷予定 |
270K Plus($299 / 約60,000円)は海外定価とほぼ同等の価格設定で、一部のIntel CPU値上げの際とは打って変わったコスパだ。
ただし発売直後の在庫状況は厳しい状況です。 4月3日時点でパソコン工房・ソフマップは品切れ、TSUKUMOは入荷待ちで、ドスパラのみ購入確認できた状態でした。 Amazon.co.jpやヨドバシ.comでは順次入荷が見込まれるため、在庫アラートを設定しておくのが無難です。 BTO搭載モデルはドスパラ・パソコン工房が先行しており、組む手間を省きたい方はそちらの選択肢もあります。
Ryzen 7 9800X3D一択。 純粋なゲーミングfpsを最大化したいなら、270K Plusでは届きません。 予算が許せばAMD Ryzen 9950X3Dも視野に入りますが、価格差を考えると9800X3Dの方が現実的です。
Core Ultra 7 270K Plusがバランスが良い。 E-コア16基を配信エンコードに割り当てながら、P-コア8基でゲームを動かす運用は270K Plusの得意領域です。 9800X3Dはゲームは速くてもエンコード性能が低く、配信品質で妥協が必要になります。
Core Ultra 7 270K Plus一択。 マルチスレッドでは9800X3Dに80%の差をつけます。 グラフィックカードと合わせた総合クリエイティブ環境を構築するなら、CPU予算は270K Plusに絞ってGPUに回すほうが賢いです。
クリエイター・配信者には今すぐ買い。ゲーマーは冷静に待て。
Core Ultra 7 270K PlusはLGA1851プラットフォームの最終世代にあたります。 次の「Nova Lake」はLGA1954ソケットに移行するため、今後マザーボードも買い替えが必要になります。 つまり「今後ソケット流用でアップグレードできる」という期待は持てません。
それを踏まえた上でも、$299(約60,000円)でマルチスレッド最強クラスのコスパを得られるのは事実です。 クリエイターや配信者には迷う理由がありません。 ゲーマーは9800X3Dを検討した上で、予算差(約40,000円)をGPUに回す選択肢と比較してみてください。
在庫が安定する4月下旬以降に購入するのが現実的です。 発売直後の品薄で定価超えの流通もあるようなので、焦って高値で買わないよう注意が必要です。