AMDの統合GPU「Radeon 8060S」を搭載した薄型ノートPCと、NVIDIAの専用GPU「RTX 4070」を搭載したゲーミングノートPCが対峙しているコンセプトイメージ。

Radeon 8060Sと8065Sの違い

当サイトは、Amazonアソシエイトおよび各種アフィリエイトプログラムにより適格販売から収入を得ています。

Radeon 8065Sが出てきたことで、Radeon 8060Sの見方が少し変わりました。

GPU名だけ見ると、8060Sから8065Sへの小幅更新に見えます。でもスペックシートを読む限り、本当に効いてくるのはGPUコア数よりメモリ上限です。ローカルAIを考えるなら、ここはかなり大きいです。

この記事でわかること

  • Radeon 8060Sと8065Sの違い
  • 128GBと192GBユニファイドメモリの意味
  • 今8060Sを買うべきか、8065S世代を待つべきか

Radeon 8060S 8065S 違いの要点

まず大枠です。

項目 Radeon 8060S世代 Radeon 8065S世代
主なCPU Ryzen AI Max+ 395 Ryzen AI Max+ PRO 495
CPU 16コア32スレッド Zen 5 16コア32スレッド Zen 5
GPU Radeon 8060S Radeon 8065S
Graphics CUs 40 40
GPUクロック 最大2.9GHz 最大3.0GHz級
NPU 最大50 TOPS 最大55 TOPS
ユニファイドメモリ 最大128GB 最大192GB
GPU向けメモリ 最大96GB級 最大160GB級
主な用途 高性能iGPU / AI PC AIワークステーション寄り
登場時期 現行製品あり 2026年第3四半期以降にOEM展開予定

数字だけなら、GPU自体は劇的に変わっていません。8060Sも8065Sも40 CUのRDNA 3.5系です。ゲーム性能だけを見て「8065Sなら別物」と期待すると、少し肩透かしになる可能性があります。

ただ、ローカルAIでは話が変わります。

8065S世代のRyzen AI Max PRO 400は、最大192GBのユニファイドメモリと、最大160GBのVRAM割り当てが大きなポイントです。これは、一般的なノート向けdGPUの8GBや16GB VRAMとは別の土俵です。

8060Sは現行の強いiGPU

Radeon 8060Sは、Ryzen AI Max+ 395などに入る統合GPUです。

AMD公式のRyzen AI Max+ 395仕様では、16コア32スレッドのZen 5 CPU、Radeon 8060S Graphics、40 Graphics Cores、最大128GBのLPDDR5Xメモリ、最大50 TOPSのNPUが示されています。GPUクロックは最大2,900MHzです。

この時点で、普通の内蔵GPUとはかなり違います。

Radeon 890MやIntel Arc 140Tのような薄型ノート向けiGPUは、軽いゲームや日常用途で強い選択肢です。一方で8060Sは、もっとワークステーション寄りです。CPU、GPU、NPU、大容量メモリを1つのパッケージでまとめる設計なので、薄型PCや小型PCで重い作業をしたい人向けになります。

ゲーム性能も強いですが、8060Sをゲームだけで評価するのは少しもったいないです。

8065Sはメモリ上限が本体

Radeon 8065Sは、Ryzen AI Max+ PRO 495に組み合わされる新しい統合GPUです。

AMDのRyzen AI Max PRO 400発表では、Ryzen AI Max+ PRO 495が16コア32スレッド、Radeon 8065S、45〜120W cTDP、最大55 TOPS NPU、40 Graphics CUs、最大192GBユニファイドメモリという構成で示されています。

ここで見るべきは、GPU名よりメモリです。

8060S世代の最大128GBでも十分に大きい。ですが、8065S世代は最大192GBまで広がり、グラフィックス用に最大160GBを使える構成が前提になります。AMDはこの160GB級の専用グラフィックスメモリ割り当てについて、4bit量子化の300B+パラメータ級モデルに触れています。

もちろん、これは「誰でも快適に300Bモデルを回せる」という意味ではありません。速度、ソフトウェア、ROCm対応、モデル形式、冷却、電力設定で実用感は変わります。

それでも、モデルをメモリに載せられるかどうかはローカルAIの入口です。8065S世代は、その入口をかなり広げます。

ゲーム性能だけなら待つ理由は弱い

ベンチを回してみると話は変わってくる、という前提はあります。実機のTDP、冷却、メモリ速度で結果は変わります。

ただ、スペック上の差を見る限り、8065Sはゲーム向けに大きく跳ねる更新ではありません。40 CUというGPU規模は同じで、RDNA 3.5世代という点も変わりません。

ゲーム中心なら、比較対象は8065SではなくRTX Laptop GPUです。

用途 見るべき候補
価格を抑えてゲーム RTX 4060 / RTX 4070 Laptop
DLSSやCUDA対応ゲーム GeForce RTX Laptop
薄型で軽いゲームも制作も Radeon 8060S
大容量メモリでAIも触る Radeon 8060S / 8065S
大規模ローカルLLMを本気で触る Radeon 8065S世代

Radeon 8060Sは「強いiGPU」です。Radeon 8065Sは「よりAIワークステーション寄りのプラットフォーム」です。ここを混ぜると判断を間違えます。

ローカルAIでは128GBと192GBの差が効く

ローカルAIでは、GPUの演算性能と同じくらいメモリ容量が効きます。

たとえば、RTX 4070 Laptopのような8GB VRAM機では、軽量な量子化モデルや小さめの画像生成なら現実的です。ただ、大きなLLMを余裕を持って触ろうとすると、VRAM容量が先に詰まります。

8060S世代は最大128GBのユニファイドメモリを持てるため、8GB VRAM級のノートとはまったく違う動き方ができます。AMD Ryzen AI Halo Developer Platformも、Radeon 8060S、128GBメモリ、ROCm、Windows/Linux対応を前面に出しています。

8065S世代は、そこからさらに192GBへ伸びます。ローカルLLM、複数モデルの検証、エージェント開発、画像生成、動画処理、3D制作を1台でまとめたい人には、この差がかなり効きます。

正直、ここはゲームの平均FPSより分かりやすい差です。

今買うなら8060S、待てるなら8065S

現時点で買える製品を重視するなら、8060S搭載機が現実的です。

日本ではASUS ROG Flow Z13のような8060S搭載機が分かりやすい選択肢になります。価格は高いですが、128GBメモリ構成を選べるなら、ローカルAIと制作を1台でまとめる機材として意味があります。

一方で、8065S世代はまだ待ちの段階です。AMDはRyzen AI Max PRO 400 Seriesについて、HPやLenovoなどのOEMパートナーから2026年第3四半期に提供予定としています。

判断はこうです。

状況 選び方
今すぐ開発機が必要 8060S搭載機
128GBで足りるモデルを触る 8060Sでよい
160GB級のVRAM割り当てが必要 8065S世代を待つ
会社・研究室で導入する PRO 400世代を待つ価値あり
ゲーム中心 RTX Laptopも比較

8060Sは古くなったというより、8065Sによって役割がはっきりしました。8060Sは現行の高性能iGPU/ローカルAI入門ワークステーション。8065Sは、より大容量モデルを見据えた次世代ワークステーション寄りです。

まとめ:違いはGPUよりメモリ

Radeon 8060Sと8065Sの違いは、GPU名だけで判断しないほうがいいです。

どちらも40 CU級の強力なiGPUです。ゲーム性能だけなら、8065Sを待つ理由はそこまで強くありません。

本質はメモリです。8060S世代の最大128GBでも十分に大きい。でも8065S世代は最大192GB、最大160GB VRAM割り当てまで伸びます。ローカルAI、特に大きめのLLMやエージェント開発を考えるなら、この差は性能差以上に効きます。

今すぐ必要なら8060S。大規模ローカルAIを本気で見ているなら8065S。この切り分けが、2026年時点ではいちばん現実的です。

関連記事: Radeon 8060S性能とAI比較

関連記事: Radeon 890M vs GTX 1650 Ti 2026年版比較

関連記事: Arc 140T vs Radeon 890M 2026年比較

主な確認元:

関連記事

Snapdragon 8 Elite
Qualcommが新フラッグシップチップ「Snapdragon 8 Elite」を発表!性能と効率が大幅向上
2024年10月22日
新しいiPhone Airを親指と人差し指でつまみ、その驚異的な5.6mmの薄さを強調している様子。
iPhone Air レビュー 日本価格と薄さの代償
2025年9月11日
Apple iPhone 16e
iPhone16eワイモバイルで予約開始!最新機能と特別割引を徹底解説
2025年2月21日