NVIDIA次世代GeForce RTX 50「Blackwell」GPUを公式ティーザー公開:CES 2025でのデビューを発表
2024年12月13日
Radeon 890MとRadeon 860Mは、どちらもRyzen AI世代の内蔵GPUです。
ただ、名前が近いだけで中身はかなり違います。890Mは上位Ryzen AI向けの16 CU構成、860MはRyzen AI 7 350向けの8 CU構成です。ゲームやローカルAIまで見るなら、この差は軽くありません。
この記事でわかること
まず大枠です。
| 項目 | Radeon 890M | Radeon 860M |
|---|---|---|
| 主な搭載CPU | Ryzen AI 9 HX 370など | Ryzen AI 7 350など |
| 世代 | RDNA 3.5系 | RDNA 3.5系 |
| GPU規模 | 16 CU | 8 CU |
| GPUクロック | 最大2,900MHz | 最大3,000MHz |
| CPU側 | 12コア/24スレッド級 | 8コア/16スレッド級 |
| NPU | 最大50 TOPS | 最大50 TOPS |
| 位置づけ | 上位iGPU | ミドル向けiGPU |
| 向く用途 | 軽量ゲーム、クリエイティブ、AI PCを長く使う | 普段使い、軽いゲーム、価格重視 |
スペックシートだけ見ると、860Mのクロックが3,000MHzで高く見えます。
でも、ここで見るべきはクロックではありません。890Mは16 CU、860Mは8 CUです。GPU規模が倍違います。ベンチを回してみると話は変わってくる、というより、この段階でかなり方向性が違います。
Radeon 890Mは、Ryzen AI 9 HX 370などに載る上位iGPUです。
AMD公式仕様では、Ryzen AI 9 HX 370は12コア/24スレッド、cTDP 15〜54W、LPDDR5x-8000対応、Radeon 890M、16 Graphics Cores、グラフィックス周波数2,900MHz、NPU最大50 TOPSです。
要するに、CPUもGPUもNPUも上位寄りです。
Radeon 890M搭載機は、薄型ノートでも軽いゲームをそこそこ動かしたい、外付けGPUなしで動画編集や画像編集も少し触りたい、AI PCとして長めに使いたい、という用途に向きます。
ただし、専用VRAMを持つdGPUではありません。
システムメモリを共有するため、LPDDR5Xの速度、メモリ容量、冷却、TDP設定で性能が変わります。同じ890Mでも、薄型筐体と高TDPミニPCでは結果が変わります。
Radeon 860Mは、Ryzen AI 7 350などに載るミドル向けiGPUです。
AMD公式仕様では、Ryzen AI 7 350は8コア/16スレッド、cTDP 15〜54W、Radeon 860M、8 Graphics Cores、グラフィックス周波数3,000MHz、NPU最大50 TOPSです。
注目したいのは、NPUが最大50 TOPSのまま残っていることです。
Copilot+ PC要件や軽いAI機能を使うだけなら、860M搭載機でもAI PCとしての要件は十分に見えます。普段使い、Office、ブラウザ、動画視聴、軽い写真編集、たまに軽量ゲーム。このあたりなら860Mでもかなり現実的です。
一方で、ゲーム性能を期待しすぎるとズレます。
860Mは8 CUです。旧世代の780Mや上位の890Mと同じ感覚で見ると、タイトルによっては物足りません。特に1080pで設定を上げたいゲームでは、890Mとの差が出やすいです。
Ryzen AI世代のiGPUは、名前がかなり紛らわしいです。
大まかにはこう見ます。
| GPU | 代表CPU | GPU規模 | 見方 |
|---|---|---|---|
| Radeon 890M | Ryzen AI 9 HX 370 | 16 CU | 上位。iGPUゲーム性能を重視するならまずここ |
| Radeon 880M | Ryzen AI 9 365 | 12 CU | 中上位。890Mほどではないがバランス型 |
| Radeon 860M | Ryzen AI 7 350 | 8 CU | ミドル。価格重視、普段使い寄り |
| Radeon 840M | Ryzen AI 5 340 | 4 CU | エントリー。ゲーム目的ではかなり割り切る |
買うときは、CPU名だけでなくGPU欄を見ます。
「Ryzen AI搭載」と書いてあっても、890Mとは限りません。Ryzen AI 7 350なら860M、Ryzen AI 5 340なら840Mです。ここを見落とすと、買ったあとにゲーム性能でがっかりします。
ゲームを少しでも重視するなら、890Mを選んだほうがいいです。
Radeon 860Mでも、軽いeスポーツ系タイトルや古めのゲームなら遊べます。設定を落とし、解像度を調整し、FSRを使えば現実的な場面はあります。
ただ、890MはGPU規模が倍です。
Radeon 890Mは、既存のベンチマークでもiGPUとしてかなり高い位置にいます。Notebookcheckの集計では、890M搭載機はミニPCや薄型ノートで複数の実ゲーム結果が出ており、TDPと冷却で差があることも分かります。
大事なのは、890Mでも「ゲーミングノートの代わり」ではないことです。
AAAタイトルを高設定で遊ぶならRTX LaptopやRadeon dGPU搭載機を見ます。外付けGPUなしで軽いゲームを快適にしたいなら890M。価格を抑えて、ゲームは本当に軽めでいいなら860M。この切り分けです。
Radeon 890Mと860Mは、どちらもRyzen AI世代なのでNPUが強いです。
Ryzen AI 9 HX 370はNPU最大50 TOPS。Ryzen AI 7 350もNPU最大50 TOPSです。ここだけ見ると、AI PCとしてはかなり近く見えます。
でも、ローカルAIを本気で見るならNPUだけでは足りません。
ローカルLLMや画像生成では、GPU、メモリ容量、メモリ帯域、使うツールの対応が効きます。NPUは常時動作の軽いAIや省電力処理で重要ですが、大きめのモデルを動かす主役をNPUだけと考えるとズレます。
この見方では、890Mのほうが余裕があります。
16 CUのGPU規模、上位CPU、搭載機のメモリ構成を考えると、AIツールをいろいろ触るなら890M搭載機を選びたいです。860Mは、クラウドAIやOS内蔵AI、軽いオンデバイスAIを使うPCとして見るほうが自然です。
890Mや860Mの上には、Radeon 8060S / Ryzen AI Maxがあります。
ここは同じiGPUという言葉でまとめると危険です。
Radeon 890Mと860Mは、薄型ノート向けの高性能内蔵GPUです。消費電力、薄さ、バッテリー、価格とのバランスが重要です。
一方でRadeon 8060Sは、Ryzen AI Max+ 395級の大きなSoCに載るGPUです。最大128GB級のユニファイドメモリやローカルAIの文脈まで含めて見る製品です。
つまり、こう分けます。
| 目的 | 見るGPU |
|---|---|
| 安くAI PCを買う | Radeon 860M |
| 軽いゲームとAI PCを両立 | Radeon 890M |
| ミドル帯RTXなしで強いiGPUが欲しい | Radeon 890M |
| ローカルLLMや大容量メモリを重視 | Radeon 8060S |
| CUDA前提のAIや重いゲーム | RTX Laptop |
890Mと860Mの比較は、あくまで薄型ノート内の選び分けです。ローカルAIを本気でやるなら、8060SやRTX Laptopまで見ます。
Radeon 890M / 860M搭載機は、GPU名だけで選ばないほうがいいです。
見る順番はこれです。
| 優先度 | チェック項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | GPU名 | 890M、880M、860M、840Mで性能帯が違う |
| 高 | メモリ容量 | iGPUはシステムメモリ共有なので16GBと32GBで余裕が違う |
| 高 | メモリ種類 | LPDDR5Xの速度がiGPU性能に効く |
| 高 | 冷却とTDP | 同じGPUでも筐体でベンチ結果が変わる |
| 中 | NPU TOPS | AI PC要件や省電力AI処理に関わる |
| 中 | 価格差 | 860M機が安いなら十分に候補 |
| 中 | USB4や外部出力 | ドック運用や外部モニターで効く |
個人的には、16GBメモリの890Mより、32GBメモリの860Mを選ぶ場面もあります。
軽いゲームをするなら890M優先。でも、普段使いとAI PC機能が中心で、ブラウザのタブを大量に開くならメモリ容量もかなり重要です。
今買うなら、判断はかなりシンプルです。
| 使い方 | 選び方 |
|---|---|
| 軽いゲームをそこそこ遊びたい | Radeon 890M |
| iGPU性能を重視する | Radeon 890M |
| 画像編集や軽い動画編集も見る | Radeon 890M |
| 価格を抑えたい | Radeon 860M |
| Office、ブラウザ、動画視聴中心 | Radeon 860M |
| NPU対応AI PCを安く欲しい | Radeon 860M |
| 長く使う1台にしたい | 890M + 32GB以上を優先 |
| ローカルAIを重視 | 890M以上、できれば8060Sも比較 |
Radeon 860Mは悪いGPUではありません。
ただ、名前の印象よりもミドル寄りです。ゲーム性能を期待して買うなら、890Mとの差を理解しておくべきです。
一方で、890Mはまだかなり強いiGPUです。RTX Laptopまでは要らないけれど、内蔵GPUで軽いゲームやクリエイティブ作業をしたいなら、今でも選ぶ理由があります。
Radeon 890Mと860Mは、同じRDNA 3.5世代でも役割が違います。
890Mは16 CUの上位iGPU。ゲーム、軽い制作、AI PCを長く使う1台として見やすいGPUです。
860Mは8 CUのミドル向けiGPU。普段使い、NPU対応AI PC、価格重視のノートとしては十分に候補になります。
大事なのは、クロックだけで判断しないことです。860Mは3,000MHzでも、890Mは16 CUです。GPU規模、メモリ、TDP、冷却まで見て選びます。
ゲームもAIも少し欲しいなら890M。価格と普段使い優先なら860M。ローカルAIを本気で見るなら8060SやRTX Laptopまで上げて考える。
この切り分けなら、Radeon 890Mと860Mの選び方はかなりはっきりします。
関連記事: Radeon 890M vs GTX 1650 Ti 2026年版比較
関連記事: Arc 140T vs Radeon 890M 2026年比較
関連記事: Radeon 8060S性能とAI比較
関連記事: Ryzen AI MaxでローカルAIを動かすなら
主な確認元: